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職場復帰後の気持ちの変化

結婚を諦めていたつもりは毛頭ありませんでしたが、仕事に遊びに夢中になっているうちに、気が付いたら35歳を過ぎ、周囲に独身はほんのわずかになっていました。そろそろ本気で婚活でも始めるか、と思っていた矢先、乳癌が見つかり婚活どころではなくなりました。仕事を休んで治療に専念することになり、しばらくは辛い日々を過ごしました。友達は多いと思っていましたが、お見舞いに来てくれるのは遠くに住む母や姉ばかり、真の友人は少ないと思い知らされました。仕事に復帰してからしばらくは、ブランクを埋めるために必死で仕事をして気が紛れましたが、落ち着いてきた頃ストレスを感じるようになってきました。乳癌ということは皆知っていましたので、興味本位でいろいろと聞いてくる人や、不躾な視線を送ってくる同僚もいて腹が立ちました。休職前と同じ生活に戻ることが最善と思い突っ走っていましたが、ふと、もっと肩の力を抜いたほうが楽だと気付きました。今はマイペースで人生を楽しんでいます。

 

乳癌で義父母と円満に

家庭のことで深刻に悩んでいた頃、乳癌で手術を受けることになりました。家庭のこととは家族のことです。私は20代で結婚し、子供にも恵まれ幸せに暮らしていたのですが、40歳を過ぎてから事情により夫の実家で同居することになりました。好きだった仕事も結果的に辞めざるをえなくなり、それもストレスの原因でした。協調性のない私は夫の両親と合わず、毎日ストレスで気が変になりそうでした。そんな時、体の不調を覚え受診したところ乳癌が見つかったという次第です。一時はこの病気もストレスのせいではないかと思っていました。なんでも周りのせいにするほど私の精神状態は普通ではありませんでした。こんな状況での入院でしたが、義父母はとても良くしてくれました。特に折り合いの悪かった義母が毎日お見舞いに来てくれて、私がいないと家の中が寂しいと言ってくれて、涙が出ました。乳癌は、協調性のない私に冷静になれる時間を神様が与えてくれたのだと思います。今は義理の両親とも円満です。

乳癌でも女性である意識

“乳癌になると乳房がなくなるというイメージを持っていました。乳房は女性ならではのシンボルだと思っていたので、これがなくなるというのは女性ではないと言われているような気がして、私は絶対に乳癌にはなりたくないと思っていました。
そこで、乳癌健診を定期的に受けることにして、乳癌になってしまっても早期発見による早期治療で乳房摘出まではいかないようにしたいと思うようになったのです。これが功を奏しました。初めての乳癌健診で初期段階の乳癌であることが発覚したのです。もちろん、早期発見だったことから乳房摘出とはなりませんでした。
それに乳癌になったからこそ、乳癌に対する意識もだいぶ変わったよな気がします。最近では乳房温存手術もできるようになってきていますし、乳房がなくなったとしても、高性能で高品質なブラジャーをすれば見た目は全く分かりません。乳癌健診も多くの人に知られるようになってきているので、さらに意識を高く持って乳癌への偏見をこれからもなくしていけたらいいなと思っています。”